夕方老眼・スマホ老眼
2015年08月10日 掲載
人は水晶体の厚みを変化させる事によって、遠くにも近くにもピントを合わせています。これを調節力と言い、10歳時をピークに、徐々に低下し70歳でほぼゼロになります。遠方視をフル矯正した状態で、眼前何センチまで見えるかを調べると、10歳で眼前7~8センチ、20歳で10センチ、30歳で15センチ、40歳で25センチ、50歳で40センチ、60歳で100センチと遠ざかっていきます。
最近30代以下の方でも、夕方になると、今まで何時間でも出来た事が、わずか30分位すると目がショボショボして、手元が見辛くなってきて困ると言われる方が増えています。パソコン作業やスマホ閲覧を連続して長時間行うと、毛様体筋が疲労し水晶体の厚みが変化しにくくなる為と思われます。さらにまばたきの減少等によるドライアイ症状が加わる事もあります。
この予防、改善には寝不足、貧血、低血圧症等疲労し易い原因を取り除く事、パソコン作業中に時々最低5分間は遠方視する事、20代30代でもごく弱い加入度数の累進メガネや遠近コンタクトを使用する事などですが、いろいろなケースがありますので、当院受診時にご相談下さい。